ビッグファイブ診断とは?心理学的に最も信頼できる性格診断

目次
はじめに
「自分ってどんな人間なんだろう?」
誰もが一度は考えたことがある問いです。
そんなときに役立つのが、ビッグファイブ理論です。
これは心理学の世界で最も信頼されている性格理論の一つで、
人間の性格を「5つの主要な因子」に分けて捉える枠組みです。
この記事では、それぞれの意味や特徴、
そして「どのように日常生活や人間関係に影響するのか」までを丁寧に解説します。
ビッグファイブの5つの特性
ビッグファイブでは5つの特性を診断します。
- 外向性(Extraversion)
- 協調性(Agreeableness)
- 誠実性(Conscientiousness)
- 開放性(Openness)
- 情緒安定性(Emotional Stability)
因子名 | 高い傾向 | 低い傾向(対極) |
---|---|---|
外向性 | 外向的 | 内向的 |
協調性 | 協調的 | 自立的(自己主張が強い) |
誠実性 | 計画的・誠実 | 即興的(自由奔放) |
開放性 | 好奇心旺盛・新しいもの好き | 現実的(安定志向) |
情緒安定性 | 精神的に安定 | 感情が揺れやすい(感受的) |
これらは「良い/悪い」ではなく、どちらにも活かし方があるのが特徴です。
例えば、情緒安定性が無いことは一般に悪いこととされがちですが、感受性があるという意味で特定の場面では強みとなります。
ビッグファイブの診断がまだな方は、以下からお試しください。

他の性格診断と何が違うの?
MBTI(16タイプ)やエニアグラムなども人気がありますが、ビッグファイブ理論(Big Five Personality Traits)は、心理学の中でも特に科学的根拠の強い性格モデルとして知られています。その理由の一つが、「特性論(trait theory)」に基づいている点です。
▼ 類型論と特性論の違い
分類理論 | 内容 | 主な診断ツール |
---|---|---|
類型論 | 人を「タイプ」に分類して捉える考え方。境界線が明確で、分類がシンプル。 | MBTI、エニアグラムなど |
特性論 | 性格を連続的な「特性の強さ」で捉える考え方。一人ひとりが5つの軸上に位置づけられる。 | ビッグファイブ(Big Five) |
類型論は分かりやすさが魅力ですが、「AタイプとBタイプの境界が曖昧」「分類によって自己理解を固定化しやすい」という課題もあります。一方で、ビッグファイブのような特性論的なアプローチは、性格をグラデーションで捉え、自分の傾向を柔軟に理解できる点が特徴です。
数値の見方
ビッグファイブは100点満点の数値で計算されます。
真ん中の50を中心として、正規分布しています。以下の表に示す通り、50に近いほど平均的で、数字が小さいor大きいほどレアで個性的です。
点数の分布表
点数の範囲 | おおよその割合(%) |
---|---|
0〜10 | 0.3% |
11〜20 | 1.9% |
21〜30 | 6.9% |
31〜40 | 15.9% |
41〜50 | 25.0% |
51〜60 | 25.0% |
61〜70 | 15.9% |
71〜80 | 6.9% |
81〜90 | 1.9% |
91〜100 | 0.3% |
ただし、大切な前提もあります。
性格に関する話を読む前に、次のことは心にとめておいてください:
- 性格は固定されたものではありません。
人は経験や環境によって、日々変化していきます。性格もまた「成長するもの」です。 - 診断結果がすべてではありません。
あくまで「自分を理解するためのひとつの見方」にすぎません。決して「正解」ではなく、あなたのすべてを決めつけるものでもありません。 - 「当たってる気がする」には注意が必要です。(バーナム効果)
誰にでも当てはまりそうなことを「これは自分のことだ!」と感じてしまう現象があります。 - 中高生の性格は特に変化の途中にあります。
思春期のあなたは、自分の性格や価値観がまだ形を変える途中。いまの「傾向」は仮の姿かもしれません。 - 性格の分類そのものが“哲学”のようなものでもあります。
人をどう見るか、どう理解するか。その切り口の1つにすぎません。 - そもそも「性格」というものが本当に存在するのかも、実はまだよくわかっていません。
だからこそ、性格モデルは「人間理解の道具」として、賢く柔軟に使うことが大切です。
以下で示す内容はあくまでも一つの仮説に過ぎません。考えやすくするための1つの考え方として、批判する態度でぜひ読むようにしていただけますと幸いです。
外向性(Extraversion)
特徴
- 外向的:社交的、話すのが好き、エネルギッシュ、リーダーシップ志向
- 内向的:一人の時間が好き、静かで落ち着いた環境を好む、深く思考する傾向
日常での活かし方
- 外向的な人は、友達との勉強会やプレゼンで自分のエネルギーを活かすと◎
- 内向的な人は、静かな自習環境や、ひとりで黙々と取り組む時間を大切にしましょう
- 朝の挨拶、部活動、会話のタイミングなども、自分らしい方法でOKです
協調性(Agreeableness)
特徴
- 協調的:人に優しい、共感力がある、争いを避ける、仲間を大切にする
- 自立的:自己主張が強い、意見をはっきり言える、競争心がある
日常での活かし方
- 協調的な人は、友達と一緒に助け合って学習することで安心感を得られます
- 自立的な人は、先生や親にもしっかり自分の考えを伝え、必要なサポートを明確に求めるのが得意です
- 人間関係で疲れないためにも、自分の関わり方を理解しておくと安心です
誠実性(Conscientiousness)
特徴
- 誠実的:計画的、責任感が強い、締切を守る、真面目に努力できる
- 即興的:気まま、ルールに縛られたくない、ひらめきや感覚重視
日常での活かし方
- 誠実な人は、ToDoリストや勉強スケジュールをしっかり立てると成果が出やすい
- 即興的な人は、気分に合わせてやる内容を変える「フレックス勉強法」がおすすめ
- 無理な計画に苦しむより、自分のリズムを活かして学習スタイルを作りましょう
開放性(Openness)
特徴
- 開放的:新しい体験が好き、芸術やアイデアに惹かれる、好奇心旺盛
- 現実的:実用的、ルールや慣習を重視、安定と確実性を好む
日常での活かし方
- 開放的な人は、学び方にバリエーションを取り入れるとモチベが続きます(例:動画学習、実験、対話型授業)
- 現実的な人は、参考書やルーティン学習に集中し、効率的に成果を出すのが得意
- 新しいことと確実なこと、どちらにも価値があります。自分のタイプを理解して選びましょう
5. 情緒安定性(Emotional Stability)
特徴
- 安定型:落ち着いている、プレッシャーに強い、ストレス耐性が高い
- 感受型:感情が揺れやすい、不安になりやすい、敏感で繊細
日常での活かし方
- 安定型の人は、試験前でも落ち着いて行動しやすく、模試でも実力を発揮できます
- 感受型の人は、気分の波を見つめる「感情記録」や、信頼できる人との会話が心の安定につながります
- 自分の気持ちに気づける人は、周りの気持ちにも優しくなれる力を持っています
まとめ:「自分を知る」ことが最大の強みになる
ビッグファイブは、性格の良し悪しを決めるものではありません。
大事なのは、自分の性格傾向を知り、その性格に合った生活スタイル・学習スタイルを選ぶことです。
たとえば…
- 外向性が低い → 無理に人付き合いせず、静かな時間を充実させよう
- 誠実性が低い → 毎日違うことを楽しめる柔軟さを活かそう
- 情緒安定性が低い → 感情の動きに敏感なぶん、人を深く理解できる力がある
自己理解は「自信」や「人間関係の質」、そして「学習成果」にも大きな影響を与えます。
ぜひ、ビッグファイブを“自分を活かす道具”として活用してみてください。
ここまでビッグファイブの概要について解説してきました。
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