あなたが勉強を頑張りたくても頑張れない、その理由と解決策

「勉強を頑張ろうと思っても、なぜかやる気が出ない」「計画を立てても、すぐに挫折してしまう」そんな経験は誰にでもあるでしょう。
そのたびに、私たちは自分の努力不足に悲観する羽目に陥っています。
しかし、これはあなたの意志の弱さが原因ではありません。
実は、人間の脳が本能的に持つ「現状維持バイアス」によるものなのです。
本記事では、勉強を頑張れない理由を科学的に紐解き、現状維持バイアスを乗り越えて勉強に取り組むための具体的な解決策を紹介します。
目次
勉強を頑張れない理由:現状維持バイアスとは?
現状維持バイアスとは
人間の脳は、変化を嫌い現状を維持しようとする性質を持っています。
これを「現状維持バイアス」と呼びます。
脳にとって、変化は未知のリスクを伴う極めて危険な存在のため、無意識に避けようとするのです。
例えば、
- 新しい勉強法に挑戦しようと思っても「失敗するかもしれない」と不安になる
- いざ勉強を始めようと思っても「今日は疲れているから明日やろう」と先延ばしにする
- 勉強の目標を立てても「本当に達成できるのか?」と疑念が湧く
これらはすべて、脳が変化を避けるための防御反応なのです。
モチベーションの誤解
一般的に、「モチベーションがあれば勉強を頑張れる」と思われがちですが、これは大きな誤解です。
実際には、モチベーションは「快適な状態が崩される危機が発生したとき」にのみ強く働きます。
たしかに、一時的にやる気を出して勉強をすることもあるかもしれません。
しかし、本能に逆らう形で努力をしても長続きはしません。
むしろ、元の自分を維持しようとする力が強く働き、以前の勉強をしなかった自分の行動が強化されることもあります。
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「野望的」な目標設定・運用
現状維持バイアスを打ち破るには、「野望的」な目標が必要です。
野望的とは、自身の過去・現在・未来を理解した上で、壮大な使命と理想像を掲げることで、ワクワクしながら自信を持って取り組むことができるような目標のことを指します。
確かに、挑戦的な目標は達成が非常に困難です。
しかし、現状の延長線上にある目標を追いかける場合と比較しても、最終的な成果は出やすいのは、こういった挑戦的な目標であるとされています。
かつて、ジョン・F・ケネディ大統領はとあるスピーチで、人類を月に送るという壮大な目標を掲げました。
この「ムーンショット」目標は、当時の技術では到底実現不可能に思われたものでした。
しかし、ケネディは「私たちは簡単だからではなく、困難だからこそ月へ行くのです」と語り、国民に挑戦の意義を訴えかけました。
この言葉に触発され、アメリカは多くの技術革新を生み出し、1969年にはアポロ11号が人類を月に送り込むことに成功しました。
もちろん、ここまで野望的な目標でなくても、以下の例のような設定で十分に効果はあります。
例:
- 「数学のテストで90点以上取る」ではなく、「数学を得意にして、将来はデータサイエンスやAIを駆使するエンジニアになる」
- 「英単語を1日50個覚え、次回の英検で合格する」ではなく、「海外の大学で博士になり、ノーベル賞を受賞する」
目標を大きくすることで、ワクワクする目標に挑戦することが楽しみになり、長期的に取り組みやすくなると認知科学では説明されています。

「安心感」のある目標設定・運用
ただし、野望的な目標をたてるだけで不安になるのは当然で、逆に行動できなくなる可能性が高いでしょう。
そのため、野望的な目標には同時に「安心感」があることも重要となってきます。
具体的には「変わることが損」という状態から「変わらないことが損」という認識になることが必要であり、その支援をしていくことが重要となってきます。

私たちは、過去の経験や周囲の影響によって「安全地帯(コンフォートゾーン)」を作り上げています。
例えば、過去に「勉強が大変」と言われた経験があると、「自分は勉強できない」という自己認識が形成され、その状態が現状となりそこから変わりたくないという気持ちが強くなります。

- 他人の言動: 「勉強は大変」と言われる
- 脳内会話: 「確かに勉強は大変だな…」
- 自己認識: 「自分は勉強が苦手なんだ」
- 安全地帯の維持: 勉強を避ける
- 行動: 先延ばししてしまう
ただ目標をたてるだけではなく、その前の認知を様々な手法を用いて変えることが重要です。
目標に向かうことが「怖いもの」ではなく「楽しみなもの」・「達成できなければ気持ちが悪いもの」になれば、自然と勉強を継続できます。
環境を変える
ここまで述べた「野望的」で「安心感」のある目標設定運用は1人では限界もあり、とっつきにくいかもしれません。
手っ取り早く現状維持を脱却するための方法として、環境を変えることがあげられます。
環境が変わると、脳は「新しい行動をとる必要がある」と判断し、新しい環境に適応する方にモチベーションが働くとされています。
具体的な方法
- 勉強する場所を変える
- 自宅だけでなく、図書館やカフェ、コワーキングスペースなどを活用する。
- 「この場所では勉強する」と決めることで、自然と集中しやすくなる。
- 場所ごとに勉強内容を変えるのも効果的(例:自宅ではインプット、カフェでは問題演習)。
- 一緒に勉強する仲間を作る
- 友人やオンラインの勉強コミュニティに参加する。
- 進捗を共有することで、適度なプレッシャーが生まれ、継続しやすくなる。
- 誰かと一緒に学ぶことで「学ぶ楽しさ」を感じられる。
- スマホの通知を切り、誘惑を減らす
- 勉強中はスマホをサイレントモードにする、または別の部屋に置く。
- SNSやゲームのアプリを一時的に削除する。
- 集中タイマーアプリ(例:Forest、集中モード)を活用する。
- 「勉強するのが当たり前の環境」を作る
- 毎日決まった時間に勉強することで、習慣化しやすくなる。
- 机の上には勉強道具だけを置き、余計なものを排除する。
- 「勉強後に好きなことをする」といったルールを決めると、継続しやすい。
環境を変えることで、意志の力に頼らず、自然と勉強に取り組めるようになります。
まずは、できることから試してみましょう。
COMPASSのアプローチ
COMPASSでは、
- 「野望的」で「安心感」のある目標設定
- 認知科学やコーチングを用いた、安全地帯形成のきっかけ解明
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