【迷わない学習習慣の作り方】PDCAとOODAを使い分けると勉強は加速する

受験勉強には「計画的な努力」と「柔軟な判断力」の両方が必要です。
しかし実際には、計画通りにいかない日もあるでしょう。また、集中できなかったり急に理解できたりと、日々その状況は変化します。
そして、この変化が継続的な勉強を困難にしています。
そんなときに力になるのが、PDCAサイクルとOODAループという2つの思考フレームです。
この2つを使いわけることで、どんな状態であっても、勉強を続けやすくなります。
この記事では、それぞれの違いや具体的な使い分けの方法について解説します。
目次
そもそもPDCAとOODAって何?
「PDCA」と「OODA」は、どちらも「物事をうまく進めるための思考の流れ」を表したフレームワークです。
ビジネスや軍事のために開発された枠組みですが、実は受験勉強に直結する超実用的な考え方です。
- PDCAサイクル:計画的にコツコツ進めて、改善を繰り返していく型。
- OODAループ:今の状況を観察して、最善の行動をすぐに選ぶ柔軟な型。
日々の勉強、勉強法の見直し、理解度のズレ、疲れた日……あらゆる学習場面に対応できます。

PDCAサイクルができた経緯|「改善」という文化の出発点
PDCAは、1940年代にアメリカの統計学者デミング博士が提唱した「品質を高めるための考え方」が原点です。
特に日本ではトヨタなどの製造業で導入され、今では「カイゼンの文化」として世界的に有名です。
PDCAはこんな流れです:
- Plan(計画):目標と計画を立てる
- Do(実行):実際にやってみる
- Check(評価):うまくいったか、振り返る
- Act(改善):次にどう改善するか決める
受験でのPDCAの例
- 単語帳を1日30語覚える計画を立てる(Plan)
- 実行して暗記(Do)
- 1週間後に小テストで確認(Check)
- ミスが多かった範囲を重点復習(Act)
このように、計画的に勉強を「積み上げていく」ための型がPDCAです。
OODAサイクルができた経緯|「一瞬で勝ち筋を選ぶ」判断の技術
OODAは、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐が、戦場での「素早く正しい判断」のために考え出したフレームです。
敵の動きが読めない、状況が一瞬で変わる——そんな環境で、どうやって先手を打つかがOODAの核心です。
OODAはこの順で回ります:
- Observe(観察):状況を客観的に見る
- Orient(状況判断):今の自分・環境を分析
- Decide(意思決定):やるべきことを選ぶ
- Act(行動):即行動!
この4つを高速で回し続けるのがOODAループです。
受験でのOODAの例
- 「今日は頭がボーッとしてる」(Observe)
- 「暗記より思考系の科目の方が合いそう」(Orient)
- 「じゃあ現代文を先にやろう」(Decide)
- 「すぐ始める!」(Act)
**「自分の調子に合わせて最適な行動を選ぶ力」**がOODAの本質です。
それぞれの活用ケース|どっちを使うべき?
PDCAサイクルとOODAループは、どちらかが優れているというものではありません。
それぞれの得意な領域において使い分けることが、最も効率的な使い方です。
以下は代表的な活用ケースです。
シーン | 適している思考法 | 理由 |
---|---|---|
毎週の学習計画を立てる | PDCA | 安定して進める型で、習慣化に最適 |
勉強法が合っているか検証したい | PDCA | 計画と結果を比較し、改善に役立つ |
今日の集中力がイマイチ | OODA | 状況に応じて柔軟に内容を変えられる |
苦手科目の勉強順を変えたい | OODA | 定着状況に応じて優先度を調整できる |
新しい参考書の活用法を探っている | OODA | 判断と即実行で試行錯誤に強い |
PDCA → OODAへの転換のススメ|「計画どおりに進まない日」がチャンスになる
多くの受験生はPDCAから入ります。「1日●時間勉強」「何ページ進める」といった計画を立て、積み上げようとします。
でも現実は――うまくいかない日が必ずあります。
- 予定通りに終わらない
- 思ったより難しかった
- 気分が乗らない
そんなときに、「計画どおりに進まなかったからダメだ」と思うのではなく、OODA的に“今この瞬間”に合う行動に切り替えることが大切です。
OODAを使うべき具体例
- 「今日は数学やる予定だったけど、頭がぼーっとしてる」
→ → 読解系や暗記系に変更して即スタート - 「昨日できなかった範囲、今日やるべき?」
→ → 状況を観察し、優先度を決めて即実行 - 「新しいやり方が気になるけど、計画があるしな…」
→ → 迷って止まるより、試してみる方が前進
OODAは「ズレ」や「違和感」を**“失敗”ではなく“判断材料”**に変えてくれます。
また、OODAループは計画が上手くいかないときだけに活用すべきではありません。
逆に上手くいっているときにもOODAループを活用することで更なる成果を生み出すことができます。
PDCA → OODAへの切り替えを促進するAI活用方法と汎用プロンプト
PDCAとOODAを活用する際の最大のネックは、切り替えコストが高いことです。
人間には現状維持バイアスという、今の状態を良いとする思い込みがあるため、
その際に有効活用できるのはAIです。プロンプトのテンプレートを用意した上でそこに個別の状況を記せば、具体的であなただけのアドバイスをAIがしてくれます。
以下はChatGPTの活用を想定した汎用プロンプトです。
汎用プロンプト(例)
私は受験生です。
今日は予定通りに勉強が進んでいません。以下に現状を書きます。
この状況を「OODA的に」整理して、最適な判断(今やるべきこと・やり方)と次の行動を提案してください。【現状】
・集中力:低め
・計画:英語の長文読解を2セットやる予定だったが、1セット目で挫折
・気分:やや焦り気味
・理解度:内容は読めるが頭に入ってこない
・健康状態:昨晩は睡眠不足で眠たいこのようなときに、今から何をどうするのがベストか、柔軟に判断してください。
目的は「無理に頑張ること」ではなく、「今の自分でベストな成果を出すこと」です。
情報が足りなければ、質問し返してください。
コピー用プロンプト
私は受験生です。
今日は予定通りに勉強が進んでいません。以下に現状を書きます。
この状況を「OODA的に」整理して、最適な判断(今やるべきこと・やり方)と次の行動を提案してください。【現状】
・集中力:
・計画:
・気分:
・理解度:
・健康状態:このようなときに、今から何をどうするのがベストか、柔軟に判断してください。
目的は「」ではなく、「」です。
情報が足りなければ、質問し返してください。
終わりに|「正しさ」より「対応力」が合格を引き寄せる
計画は大事。しかし、それと同様に大事なのは「対応力」です。
受験勉強は長期戦。毎日100%の自分でいられるわけではありません。
だからこそ――
- PDCAで積み上げる力
- OODAでずれに対応する力
この2つを使い分けられることが、**合格を引き寄せる「柔軟な学習力」**につながります。
ぜひ明日から、あなたの勉強に取り入れてみてください。
迷ったら、ChatGPTをコーチとして使うのも、一つの有効な戦略です。
ここまで、PDCAサイクルとOODAループの違いと活用方法について整理してきました。
私たちCOMPASSでは、
- 達成確率が高い目標管理でPDCAサイクル成功率を上げる
- 状況に応じた解決方法を見つけるための思考方法レクチャー
- 基盤となる自信や行動を生み出すためのコーチング
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